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トニー・ナダル~クレーキングを育てた人 [その他]

今年の全仏オープンテニス、男子シングルスで、
2年ぶりに、クレーキング、ラファエル・ナダルが優勝しました。
ローランギャロス5度目の優勝です。
ナダルが初めてこの地で優勝したのは、今から5年前の2005年のこと。

奇しくもそのときの決勝、対プエルタ戦をテレビで観戦。
どんなボールにもあきらめないで、コートサイドの端から端まで追いかけ
走り続けるナダルの壮絶な姿に感動。
そしてまた、なんて面白いんだろうと、
以来テニス観戦に目覚めてしまったというわけなのです。
それまでは、特に男子の試合の場合、
サービス一本ですぐに決まってしまい、ラリーが続かない、単調・・
と、どちらかというと面白みに欠けるというイメージを抱いていました。
自分でプレーするのは楽しいけど、積極的にテレビ観戦しようとはあまり思いませんでした。
このイメージをガラリとかえてくれたのが、ナダルだったというわけなのです。

2005年初めての全仏優勝時のナダルは、19歳になったばかり。
まだ20歳にも満たない若者が、なぜこれほどまでにも、精神的に強いのか。
ピンチにも動揺しない、チャンスにも慌てない
優勝しても相手の選手を敬い自分自身はあくまで謙虚。
この姿勢はクレーキングと呼ばれるようになってからも、ランク1位になったときも
そして今もかわらない。
どうしたらこんな風になれるのか。
試合をみるたびに私の中の疑問が膨らんでいきました。

そんなとき、いつもおじゃましているtennisnakamaさんのブログに、インタビュー記事が載せられていました。
ナダルのコーチであり叔父さんでもある、トニー・ナダルの言葉には私が抱いていた疑問の答えになるようなものがありました。
この人あってあのナダルがあるのだなぁと。
これは少し前の記事なのですが(2年ほど前)
こちらにも、一部引用させてもらいます。

tennisnakama「ナダル感動のストーリー」より
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/tennisnakama/article/12

トニーの語る価値観は、常に仕事を基本にしたものだ。
「ギリシアの哲学者たちは幸福の起源について考え続けていました。幸福は、仕事から生まれるのか、それとも快楽から生まれるのか。禁欲的か快楽的かといったら、私もラファエルもストイックな禁欲主義者です。幸福は、働くことと規律正しさから生まれると私は思います。ラファエルが小さかったとき、私は彼に対して厳しかった。私はわざと悪いボールで練習をさせました。人生では、自分の持っていないものに不満を言うのではなく、自分の持っているものを生かして何とかやっていくことが大切なんだと彼にわかって欲しかったのです。コートの状態が悪い?わかってる、わかってる。さあ、試合だ。俺に何も言うな、お前がどんな文句を言っても聞かないよ。ただ、試合をして来い。そう言いました。こうして逆境を乗り越えることを覚えて欲しかったんです」


”人生では、自分の持っていないものに不満を言うのではなく、自分の持っているものを生かして何とかやっていくことが大切なんだ”

私はいつも、グランドスラム見ながら、プレーヤーの人間性を垣間見るような気がしているし
激しい競い合いのゲームの中に、人生そのものを見ることもあります。
この、トニーおじの言葉も、まさにテニスの枠を超えて、人の生き方そのものに通じるものがありますね。
トニーは、自分の確固たる信念、哲学をもっている人。
その彼が、ナダル4歳のころから指導をしてきたわけですから、
ナダルがなぜ、あのようにいられるのか、納得した思いがしました。

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