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オルゴール [思い出]

人形のオルゴール、これは晴香にと、親類からいただいたもの。
晴香の入院中、ベッドサイドにいつも置いてありました。

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ねじを回すと、きらきらぼしの可愛らしいメロディーが流れます。
このオルゴールが、突然に鳴ることが、ここ最近続けて何度かありました。
鳴ると言っても、チラッと一瞬音がして、すぐに止まってしまうのですが・・・
晴香と共にいつもいっしょにいたお人形ですから、
音が鳴るたびに、なんとなく晴香が「ここにいっしょにいるよ~」って
言ってくれてるように思えてきます。

おそらくは本当のところは、ねじの戻りがちょっとわるくなっていて、それで
時々忘れたころに、少しだけ戻っているだけなのかもしれないけれど。。
でも、晴香からだって思っている方が、やっぱり嬉しいから、
だから、オルゴールがチロリン~って鳴るたびに、
あっ、晴ちゃんからかもって、想像して楽しんでいます。

もうひとつのオルゴール
これは、晴香が小学校6年生のときに卒業記念として作ったもの。
木箱に好きな模様を彫り込んで、ニスを塗って仕上げてあります。

orugoru2.jpg

蓋をあけると、小学校の校歌が・・
中には、おもいでの物がいろいろ・・
ミニチュアマスコット、お茶犬は入院時に晴香が気に入って集めていたもの。
注射をいやがる晴香をその気にさせようとして、担当の若い先生が、
「お茶犬あげるから、注射打っていい?」と言われたときのことを思いだします。
スワロフスキービーズのミニバスケット飾り。
これはベル仲間のみんなが、晴香にと作ってくれたもの。
沖縄で作った、編み込みのブレスレット。なかなかうまくできなくて教えてもらいながら一生懸命に作ったもの。
お父さんが、長期海外出張のときに晴香にと買ってきたおみやげ。シルバーのネックレスに、小物入れ。ネックレスは結局一度もつけることなく、ずっと大切にしまってあったような。。
可愛らしい犬やリスなどの写真切り抜き。
大きな犬のことは怖がっていたけれど、こんなくるっと愛らしい目をしたワンちゃんや
ハムスターのような小さな動物のことは、とても気に入っていたようです。

dog.jpg

写真の犬の、人懐こいまなざしは、なんとなく晴香のそれを思い起こさせます。
晴香が、「おかあさん」って呼んでくれるとき、やっぱりこんな風に
人懐っこい疑うことのない、あたたかなまなざしを向けてくれました。
それから、小さな子に対しても同じように。

今も忘れられない光景があります。
晴香が体調を崩してあちこちの病院をまわっていたころ。
かかりつけの小児科の待合でのこと。
0歳1歳くらいの小さな子どもたちで賑わう中、
当時頭が重いのか痛いのか、ほとんど喋ることもなくなり、
笑うことももちろんなくなっていたのですが、
小さな子を、なんともいえない優しげな目で見つめ、ニコッと微笑んだのです。
あのときの晴香の穏やかな表情が、浮かんできます。


オルゴールの中には、懐かしい思い出がたくさん詰まっている。
私にとっての玉手箱といえるのかも。
浦島太郎は、玉手箱を開け、夢の世界から現実に引き戻されたけれど
このオルゴールは、それとは逆に現実世界から時間を過去に戻してくれる。
浦島太郎が開けたものとは反対の意味の玉手箱なのかも。


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