SSブログ

若葉の季節 [思うこと]

いつの間にか桜の花も散り、あたりの山や木々、いたるところ新緑が眩しくなってきました。
薄ピンク色から、緑や黄緑色へと、風景も一変。
桜の季節もいいですが、この若葉の季節もまたいいものですね。

桜の季節にはなんとなく感傷的な気分になるのですが、
この若葉の季節になると、気持ちも伸びやかで明るくなってくるようです。
ほんの1か月あまり、短い間のことなのに、風景も気持ちも変わっていくことが、
なにか不思議に思われます。
この季節には、どうしてこんなにも心地よい気分になってくるのだろうか。
若葉の緑と空の青さのコントラスト
穏やかな気候、爽やかな風、あかるい陽のひかり
そういったもろもろが、きっと影響してるのだろうけど。。

池田さんは、「暮らしの哲学」の中で、若葉の季節にも触れられていますね。
この季節、我々が気持ち良いと感じ心浮き立つのは、つまりそれが「生命」だからなのだと。
自分自身が若さのただ中にあるときには、生命として漲っていたから、だから気づかなかったけれど、
若さを失いつつある年齢になって、この当たり前に気がついたのだとも。

私も池田さんと同世代であるわけですから、
このように、季節に対していろいろなことを感じるようになったのは、やはり年を経たせいでもあるのでしょう。
池田さんは、また次のようにも書いてみえます。


「・・・これはコスモロジーです。季節を感じるということは、宇宙(コスモス)を感じるということに他ならない。木々を芽吹かせる生命の力は、宇宙を満たしているその力だ。ビルの谷間のアスファルトの隙間からでさえ、春には草が伸びてくる。今さらながら、そこにはなんと玄妙な力が働いていることか。
桜の花にはその満開にこそ、人は死の影を見ますが、木々の若葉に死を見る人はいません。それは、桜においては、冬と春、我々の死と生が交差するからなのですが、若葉から新緑そして万緑へと、そこには再生して萌え上がる生命の力を見るばかりだからだ。・・・」  ー暮らしの哲学ー「生命」の漲る季節より


年とともに生命力も衰えつつあるこのごろ
若葉を眺め、その萌え上がる生命をイメージし、
自分のなかにも、活力を蘇らせていきたいものです。生命力の再生・・ムリカナ?


「暮らしの哲学」は、何度読んでもいいですね。
季節感たっぷり。2度3度読んでも、また新たな発見があったり。。
ずっと傍らに置いておきたい本です。
ところで、池田さんの本といえば、しばらく図書館で何冊か借りて読んでいたのですが
「君自身に還れ 知と信を巡る対話」を最後に小休止しています。
「君自身に・・」は、池田さんと浄土真宗の学者大峯顯氏との対談集
池田さん対談集は以前の「オン!」もそうだったけど、なかなか深みがあり読みごたえがありますね。
対談相手の方の言葉もなかなかすごい。
さすがに「本物の学者」と池田さんがおっしゃるだけあります。
浄土真宗のみならず、カントやヘーゲル、キルケゴールなど西洋哲学にも触れられたりして、難しい部分もたしかにありますが・・
一度読んで終り、じゃなくて、いつかまたもう一度読んでみたいです。

今はBOOK OFFで買い込んだ本が何冊か(「聖徳太子」や名作漫画シリーズや茂木健一郎さんの脳シリーズなど)、机の上に山積みになっています。
最近読んだのは、池田理代子さんの(池田ちがいですが・・^^;)「聖徳太子」日本書紀の聖徳太子像にわりと近いものだとか。コミックといえども、なかなか感動的でした^^
聖徳太子のような、庶民のことを何よりも考えて政治を行ってくれる心あたたかな、知と徳を兼ね備えた優れた指導者が、現代にもいたらいいのに・・とつくづく思いました。。

nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 2

E・G

「暮らしの哲学」は滋味にあふれていますよね。
この本を読むたびに、池田さんにもっと生きて欲しかった
と思います。
この本の延長に大文字の「いのち」を感じていたので・・。

「君自身に還れ・・」もお読みになりましたか。
ちょうどぼくも最近また読み返したところです。
大峯さんとの対話もとてものびやかで楽しそうでした。

5月はとても好きな季節なのですが、今年は忙しくて、
あっという間に過ぎてしまいそうです。
by E・G (2010-05-04 23:52) 

はるママ

「暮らしの哲学」は、ほんとに何度読んでも味わい深いですね。
初めてこの本を読んだ時、読み進むのが楽しみでもあったのですが、
一方で読み終えてしまうのが淋しいような、複雑な気持ちになりました。
ああ、これで最後なのかと。
もう続きを読むことができないのかと。。
それでも、最期にこの作品を残してくださったことに、読者の一人として感謝しなければ・・とも思います。
この本は、おそらくこれからも手放すことなく、ずっと手元に置いておく一冊になることでしょう。

「君自身に還れ・・」最初にお読みになったのは、もう随分前のことでしたよね。
ずっと気になっていたのですが、やっと最近読むことができました。
「オン!」もそうでしたが、池田さんとの対談は、相手の方の語られる内容にも、惹かれるものがありますね。

5月は私も好きな季節ですが、今年は天候不順気味で
気温の変動が相変わらず激しいですね。連休中はとても暑かったですし。
明日にかけて天気も下り坂で気温もやや下がってくるようです。体調崩されませんように。。
by はるママ (2010-05-06 16:15) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

今年の桜オルゴール ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。