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小春日和 [思い出]

ここ数日暖かな日が続いています。
風にはまだ冷たさが残るものの、日差しは眩しいくらい明るく
春の訪れを感じさせられます。
例年ならこの時期、寒さ真っ只中にあるのでしょうに
これもまた、温暖化の影響なのでしょうか。
今年本格的に雪が降ったのは1日だけ。
今年もまたスタッドレスタイヤの出番なく、春を迎えそう。。

先月の27日は、晴香の21回目の誕生日でした。
大人になった晴ちゃん、
どうもイメージがわかなくて、
だからどんなプレゼントをあげたらいいのかわからなくて
プレゼントは特に準備しませんでした。
もう数年前からそうなんだけど・・・
今年もまた、ケーキを買ってきてお祝いしました。

tanjoubi.jpg


晴香の誕生日である1月27日は、おめでたい日、嬉しい日でもあるのですが
実は自分にとって、辛い思いと重なる日でもあります。

晴香の具合が悪くなったのは中2の秋。
なんとなく元気がない、物忘れが激しい、頭が重い・・・
などといった症状をかかえながらも、なんとか頑張って学校へは通っていたのですが
1月の26日の晩。
その日、晴香の誕生日を前祝いしていたのですが
いよいよ体調が悪くなって、とうとうケーキも食べられないほどに症状が悪化してしまい
翌日の27日に初めて学校を休んでしまったのでした。
実はそれまで、入学して以来1日も学校を休んでいなくて
晴香本人もそのことを意識して頑張っていたのですが
皮肉にも、誕生日のこの日、初めて休むことになってしまったのでした。

おめでたいはずの誕生日ではあるのですが
初めて学校へ行けなくなってしまった日、
そして、それまで医者に
「思春期特有の精神的なものからきてるのでしょう」
などと言われていた晴香の不調が
単に精神的なものでなく、身体の不調からくるものであること
”脳腫瘍”ではないかと、本格的に疑いだすきっかけになった日でもありました。

もっと昔を思い起こせば、
晴香が生まれた直後のこと。
低体重、羊水吸引による仮死状態により
すぐさま小児救急病院に搬送。
生まれた直後に、晴香は生死の境を彷徨ったのでした。

小さな体で大きな試練を2度もあじわった日でもあるのです。

だから誕生日には
「おめでとう!」
とともに
「よく頑張ったね!」
と言ってあげたい。。




今年の冬は、ずいぶんと暖かくて助かっています。
晴香の誕生日のころから、2月の半ばまでくらいのころ
例年、このころが1年のうちでも一番寒くて
そして、一番辛い時期でもあります。
(身体的にはあの夏の38度を超すような酷暑のころが一番辛いのかもしれませんが・・)
寒いし、暗いし、風邪とかインフルエンザとかの病気もいろいろ流行る。
だから、自分に限らず、この時期が嫌いという人は多いだろう。
自分も、そういう理由で好きになれないことも確かにあるとおもう。
子どもたちが小さい頃には、たいていこの時期
風邪とかロタウイルスとかにやられて、病院通いしていた気がするし。
ただ、それだけじゃなくて、なんとなく冬の寒さとともに
いやな気持ち、不安な気持ちがよみがえってくるようにおもえるから・・

晴香を産んだ直後に、体調を壊してしまっていた時期がありました。
体が・・というよりも精神的にまいっていたといったほうがいいのかもしれませんが。
その時期がこの2月上旬でした。

晴香の状態がおかしくなってきたころ
上にも書いたけど、原因がはっきりわからなくて
ある医者からは、「精神的なものだろう
お母さんが子供さんに、言いすぎてませんか」
などと、母親のせいだとばかりに言われたこともありました。
でも、自分自身はそんなんじゃないと確信のようなものがあったので
なにか原因があるはずだと
あちこちの病院をまわっていました。
冬の寒い夕方、ちょっとぼんやりしてきていた晴香の手をとって
あちこちの病院をまわりました。
そのころの晴香の思考力はかなり落ちていたのでしょう。冷え込みの厳しい朝だったのに、
セーターを着ずに学校へ行ってしまったこともありました。そんな晴香を追って、あわててセーターを届けたこともありました。
なかなか帰ってこない夕方、晴香の姿をさがしてあちこち探し回ったこともありました。

あまり深く悩まないようになったこの頃なのですが
冬の夕方の寒気に触れると、あのころのことがふっと思い出されてきます。
あの頃感じていた不安な気持ちがそのまま蘇ってくることもあります。
もうずっと前のことのはずなのに、今もなおそのときそのままの感情が
突然に現れてくるので、不思議な感覚になります。
春の桜をみるように視覚的なものでもなければ、
夏の花火の音をきくように聴覚に訴えるものでもない。
冬の夕方のあのなんともいえない、キンとした冷たさ
とともに夕方の暮れかかったもの侘しいような淋しいようなというか
体に直接沁み込んでくるようなこの感覚は、なんといったらいいのか
よくわからないけど、季節が与える独特のものがあるのでしょう。

今年は随分と暖かくて、とくにここ数日は3月上旬かと思うような日が続いています。
私の苦手な2月を飛び越してくれたかのようで助かっています。
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