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陸田真志 [ニュースより]

先日、宮崎死刑囚他3名の死刑が執行されました。
最初このニュースをみたときに感じたのは
もうあれから20年もたつのか・・ということ。
当時、この異様な事件に衝撃を受けたものでした。


ところで、このニュースの中で、宮崎勤以上にはっとおもった人物の名前がありました。
陸田真志死刑囚。
日記の中にもちらりと書いていますが・・
あの池田晶子さんと往復書簡をかわし
「死と生きる~獄中哲学対話~」の共著者となった人。
1998年に強盗殺人の罪で死刑判決を受け、
その後池田さんの進言もあり、控訴していました。
あれ以降、どうなったのかなとおもってたのだけど。
ニュースによると、2005年に上告が棄却され、死刑判決が下されてたようです。
その2年5ヶ月後にというのは、最近の例からいっても随分早急な刑の執行におもえるのですが・・

ある情報によると、彼は本を出版後も、
刑が下された後にも「自分には時間がない・・」と寸暇を惜しんで、書き続けていたらしい。

生前、池田晶子さんは陸田被告について、つぎのように書かれていました。
「死刑という極限状態に置かれて彼の思考は追い込まれ、ついに生死を超越した。もう生への執着はなく、死刑確定も平常心で受け止めるだろう」と。

あの当時にして、このような心境にあった彼が
その後、獄中で思索を続け、書き綴っていったものが
どのようなものだったのか、
読めるものなら読んでみたいとおもうのだが。
本として、出版されることはあるのだろうか。

nice!(1)  コメント(10) 
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plant

初めまして。
気付かなかった大切な事実を指摘して下さいました。
ありがとうございます。
by plant (2008-06-21 02:39) 

はるママ

初めまして。nice&commentありがとうございました。
ここ数日「陸田真志」で検索し、このブログに訪問くださる方が増えています。
宮崎勤の陰にかくれて、ニュースにも取り上げられることがあまりないようですが
関心持っている人も案外多いようですね。
こんな死刑囚もいたんだということ、知っておいてもいいとおもいます。


by はるママ (2008-06-21 22:34) 

すぅ

宮崎勤氏の死刑でかすんでる感がありましたが、この方の死刑は感慨深いものがございます。
私は被害者の死までお付き合いがあり、加害者の彼らを憎んでいたからです。
約束のクリスマスに彼をずっと待ち続けていました。
彼の仕事柄浮気でもされたかな…と、でも「クリスマスには君に驚かせたいことがある」といった彼の声が忘れられません。
私は金品を喜ぶ人間でないことは、彼はわかていたのでサプライズを心待ちにしてました。
当日、ずっと待とうが、もう鹿島港に店長の白石様(彼の仕事上の偽名)とつめたい海に沈んでるとは思いませんでした。

「自分の罪は殺害よりも、被害者に真実を伝えなかったことにある」という箇所は、常々、被害者に私がよく喧嘩腰に注意していたことで、涙が出ました。
私が、教えるべきだと、いつも何処でも思っていたものです。
私ですら、逆ギレされることも多く…でも、自分の生い立ちなどを話す被害者は、おそらく他人にこころのやすらぎをもとめていたのだと思います。
殺害に至るまで、彼が「真」を知らずにいたのは残念です。
私も、

故・陸田真志様は、双子で「ミウラ兄弟」と名のっていました。
オーナーの彼女だったからか存じませんが、私にも気軽で優しい人でした。

これも亡き池田晶子さんとの往復書簡の本を、先ごろ読破しましたが、ここまで心が澄んだ人とは…。
なにもできず、彼を恨むことで心の均衡を保ってた自分を恥ずかしく思いました。

被害者とも彼とも、もっと話すべきでした。
池田晶子様もお亡くなりになり、もう私の思いはどうにもなりません。

それにしても、早い執行で(これがなければ彼の「精神的善く生きる」にはふれられなかったのですが)、残念でなりません。


by すぅ (2008-08-21 18:22) 

すぅ

あ、急いでいたのでタイプミスすみませんでした

「彼はわかていたので」→「彼はわっかていたので」

途中の「私は、」削除してくださると嬉しく存じます。

駄文、失礼しました。
また、うかがわさせてくださいね。

それでわ。

by すぅ (2008-08-21 18:32) 

はるママ

すぅさん、コメントくださってどうもありがとうございます。

正直なところ、被害者の関係者の方からコメントをいただいて
少なからず驚いています。
ブログという形態をとっている以上、いろいろな方の目に触れるわけですから
誰かを傷つけるような内容であってはいけないと
それなりに、気をつけながら書いているつもりですが
万が一にでも、すぅさんの気を悪くされるような部分があったとしたら
どうぞお許しください。

実は、この本を読みながら
「被害者の関係者の方は、この本のことをどうおもってみえるのだろうか」
と考えたことがあります。
なにをどう言っても、殺人という許されざる罪をおかしていることにはちがいないのですから。
被害者の身内や関係者の方にとっては、被告がこのような本を書いていること自体、不愉快におもわれているのではないのだろうか・・とか。

この本を手にとって読もうとおもわれるまでには
きっといろいろな葛藤があったことでしょうね。
私には、ほんとうに想像することしかできないのですが・・

削除の件ですが
コメント全部を削除することはできるのですが
残念ながら、コメントの中の一部分だけを削除することはできないようです。
タイプミスなど、私もしょっちゅうですから
どうぞお気になさらないでください。

よろしければ、またいらしてくださいね。

by はるママ (2008-08-22 21:12) 

ceemaa

「ある情報によると、彼は本を出版後も、刑が下された後にも「自分には時間がない・・」と寸暇を惜しんで、書き続けていたらしい。 」
陸田君には、あの本をよんでからずっと関心があります。
何かわかったらまた書いていただけるとうれしいです。

by ceemaa (2008-12-02 15:16) 

はるママ

ceemaaさん、はじめまして!返信おそくなってすみません。

陸田死刑囚が獄中でも何かを書いていたということは、ネット上で得た情報なので、真偽のほども詳しいこともわからないのですが・・・
私が情報を得たところによると、書いたものは親族のもとにわたっているらしいとのことでした。
その後どうなったのかについては、今のところわかりません。
もしなにか情報を得られることがあれば、どこかにまた書いてみますね。
by はるママ (2008-12-05 15:37) 

プルーベ

僕は昔、陸田が働いている店の客でした。
陸田が一人で仕切っていたので、おそらく乗っ取った後だと思います。
陸田は、とてもかっこいいのですが、生身の人間ではないような
なんともいえない殺気をもった人間でした。
僕がそれまで接した人のなかで、もっとも殺気を感じた人です。
僕はいわゆるアウトローの人たちも知っていますが、そういった人とは違った怖さを彼はもっていました。後でこの事件を知ったのですが、驚きとやっぱりという気持ちがない交ぜになりました。
陸田は池田と共感し、二人は死ぬことで「神話」になっていますが、
僕には、そのときの殺気を忘れることができず、みんなのような気持ちがよくわかりません。僕はこの事件は、「神話」にしてはいけないと思っていますし、五反田の雑居ビルの片隅で何事もなかったように忘れるしかないと思えてならないのです。
つまらない意見ですいません。
by プルーベ (2009-02-14 01:47) 

はるママ

プルーべさんは、二人の往復書簡を読まれたことがあるのかどうかわかりませんが
いずれにしても、私のように、事件前の本人を知らないものと
実際にかかわりをもってみえた方とは
この本に対する見方も考え方も、また書いた人に対するイメージも違ってくるのかもしれません。
私の場合は、娘の不条理な死をきっかけにして
生とか死とかがいったいなんなのかわからなくなって
それで、いろいろな本を読んでいるうちに出会ったのが
池田晶子の本であり、またこの二人の往復書簡であるわけです。
そこには、死刑囚という、病気を宣告された人とはまた違った立場で
死と向き合っている人が、どのようなことを考えていたのか
純粋な興味があるのみで
陸田真志という人がどういう人間であったのかということには
それほど興味がないのです。

「神話」になっているということについては、私にはよくわかりませんが。。
生きている人を語る場合よりも亡くなった人を語る時というのは
たいていの場合、「神話」っぽくなってしまうということは
あるようにおもえますが。
ただ、彼の場合は犯した罪の重さゆえに死刑という罰をくだされたわけであり
その罪はたとえ心から改心したとしても現行の法律に照らしていえば、死をもって償わなければならないほど
重いものであったのだということを忘れてはいけないのだとおもいます。

by はるママ (2009-02-17 11:56) 

ceemaa

ブルーベさん、「神話」にとは思っておりません。
「生身の人間ではないような なんともいえない殺気をもった人間でした。
僕がそれまで接した人のなかで、もっとも殺気を感じた人です。」
こういった人間の声を聞いてみたいという興味です。
殺人鬼の意味のない言葉じゃなく、哲学者の端っこの人間に評価された程の意味がある、彼の言葉を、聴いてみたいという願望です。
人間離れしているといえば、池田晶子の写真にもその種のものが伺えます。
戦国時代ではヒーローの上杉謙信の肖像画でも、謙信はそんな表情を見せています。
同じ軍神でも山本五十六には、そんなの欠片もありませんから、彼はまがい物だってわかります。

はるママさん:死に直面していない人間なんていませんから。
死に直面していることに気づかない人間は腐るほどいますが。
それなりの殺気を持った人物の言葉を、聞いてみたいものです。
by ceemaa (2009-07-18 14:22) 

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