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児童劇団ピンチ! [ニュースより]

昨日の中日新聞朝刊に
『新型インフル 児童向け劇団ピンチ』との記事が載っていました。

新型インフルの影響で、学校公演がつぎつぎとキャンセルされ
損害額が膨大なものになってしまっているのだという。
ただでさえ、ぎりぎりの状態でやりくりしていたところへ
このインフル騒動で、どこの劇団も苦境に陥っているらしい。
東海地方にも、「人形劇団むすび座」「劇団うりんこ」など有名な劇団があるが、
どこも、「かつてない打撃」「この状態が続けば2年後にはうちの劇団はない」
などと、危機感をあらわにしているとのこと。

「人形劇団むすび座」も「劇団うりんこ」も、かつて子育てのころ
何度かお世話になった劇団。
子どもたちが幼稚園や小学生のころ、子ども劇場に参加していたこともあって
子供向けの劇や人形劇、管弦楽などの演奏など、たくさん観聴きさせてもらったものです。
中でも、むすび座さんの人形劇は、いくつも観た記憶があります。
モンゴルの大草原を舞台に馬頭琴にまつわる話を描いた、「スーホの白い馬」や
「悟空誕生」やその続編といえる「西遊記」
母への愛情たっぷりに描かれていた「石の馬」などなど・・
大型の人形を、体中を使って表現し、舞台いっぱいに駆け回り、
ときに客席まで肩車でまわってくれたり・・
従来の人形劇のイメージを覆す、ダイナミックで表現力豊かな、それでいて涙あり笑いありで
子供向けとはいえ、一緒に見ている大人も楽しませてくれるものでした。

むすび座さんのほかにも、いまだに印象に残る劇団、作品はたくさん。
最近、テレビにもちょくちょく登場する、「The Newspaper」の舞台や
子供向けに優しく作られた(たしか野村萬斎さんのだったか)「狂言」もとってもおもしろかったなぁ。。
歌や管弦楽、一風変わったオリジナルの音楽などの演奏もよかったし。
なかでも一番心に残ってるのが、劇団円の「あらしのよるに」。
やぎとおおかみの友情を描いた作品なのだけど、とっても楽しくてそれでいてとっても優しくて
悲しくて温かくて・・
後日、この作品が絵本にもなっていることを知って、早速全巻そろえてしまいました。
シリーズ全7巻、今でも私の宝物の一つです。

沙織が4歳から12歳まで、晴香は8歳ころから15歳まで、8年とちょっと、母子3人で劇場に参加。
子どもたちにも、それなりに、これらの作品が心のどこかに残っていったのではないのかな。
なにより、母子でいっしょに舞台作品を観ることができたこと、かけがえのない思い出になっているし、
またこのような経験をいっしょにできたことに、感謝しないといけないのかなぁと思っています。

こういうご時世ですから、音楽や舞台劇のような芸術分野って、世間一般的には、
まっさきに削られてしまいがちなのでしょうね。
私たちが所属しているころから、劇場の会員数も減ってきて、やりくりも大変でしたし
劇団や音楽団体も、おそらく同じような状況なのでしょう。
あのころでさえ、なのでこの不況下、きっともっと危機的な状況なのでしょう。

本当は、心がカサカサになりがちな、こんな時だからこそ、余計に音楽や舞台などの芸術が必要なのだろうけど、現実はなかなか厳しいのでしょうね。
そんなことに使うなら他のことに使いたいっていうような価値観の問題もからんできますし。

学校関係の公演キャンセルの余波は、劇団だけでなく、オーケストラなどの演奏団体にも大きな打撃を与えているようですが、こちらにさらに追い打ちをかけてるのが、例の新政府による、事業仕分け。
芸術団体への補助金大幅削減が打ち出されたことにより、演奏団体の経営状態は、さらに厳しくなっているようです。
事業仕分け・・・なんでもかんでも削っちゃえみたいな雰囲気はどうなんだか
もっと他に削れるところがあるんじゃないのって。


芸術分野が衰退してしまうのは、舞台劇や音楽を愛するものにとっては、
とても淋しいもの。
なんとか持ちこたえて、がんばっていってほしい。


あらしのよるに ちいさな絵童話 りとる

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